パールマネキンのクリエイティブに欠かせないクリエイターを紹介するインタビュー企画「クリエイティブの美学」。今回は、パールマネキンでマネキン原型作家として活躍する T.Murohashi を紹介します。 日本でも数少ないマネキン原型作家という仕事。マネキンの魅力に取り憑かれ、四六時中マネキンの事を考えているという Murohashi のクリエイティブの美学とは?


武蔵野美術大学彫刻学科卒業。マネキン原型作家歴30年。パールマネキン入社7年目。現在、関東アトリエで室長を務める。

1,2年生で人体、3,4年生で鉄で抽象彫刻を製作。先輩から360ccの軽トラを安く譲ってもらい鉄工所を廻り鉄くずをもらい作品を製作してました。学生では高額で手が出ない肉厚の材料で意外な形ができるのを楽しんでました。

この軽トラは先輩の’グランドパック’という題名の作品で地球の部分である大地を木枠で梱包してトラック積むというコンセプチュアルアート作品。これでコンテストで賞を取り賞金で4駆のトラック買ってた。今美大の教授をされている。

1986年作品【最後の晩餐】

SALLY & KARE:当社に入社して初めて制作したオリジナルマネキン 。女性社員がディレクションに入った。
SALLY:粘土原型

トキメキこそが原動力

Q1:仕事をする上で大切にしていることは何ですか?

これから取り組む仕事に対して、この仕事のどこに楽しさがあるか見つけてイメージを広げてから取り組むこと

Q2:この仕事のやりがいは?

かわいいといわれた時。

Q3:これまでで一番大変だった仕事はありますか?

平成28年(2016年)の特注スポーツマネキン。直立ポーズとランニング各メンズ、ウィメンズ計4体。 粘土制作期間は1ヶ月で、この案件は著名ファッションデザイナーがマネキン制作のアドバイザーとして入り、また正確な筋肉にこだわるマネキンであるため、スポーツトレーナーもアドバイザーとして参加。

直立ポーズは特に問題はなかったのですが、ランニングマネキンで修正が入った。トレーナー氏がおっしゃるには”走るというのは背中で足を動かしてる。その背中は腕で引っ張ってる、そして腕を振り上げてるのは小指だ。人間は小指で走ってる”とアドバイスを頂きトレーナーさんがご納得いただくまで修正した。結局小指に力を入れた手先は不採用。

スポーツトレーナーさんの確認前(左)と確認後(右)。躍動感が格段に上がった。
Q4:尊敬している人はいますか?

美大受験予備校の先生。画家で、卒業してからも師匠。

Q5 ルーティンにしていることなどありますか?

ウォークマンを常に携帯。

Q6 休日の過ごし方は?

年に数回スクーターで都心へ行く。地下鉄や車ではいけないところへ好奇心の赴くまま。

Q7 マネキン原型作家に必要なのは?

創作意欲。これがあれば技術もセンスも後からついてくる。

Q8 一緒に働きたい人ってどんな人?

義理人情に篤い人。

Q9 パールマネキンってどんな会社?

大人の会社。

Q10 今後どんな事に挑戦したいですか?

社内にはなるが、東海アトリエとのコラボレーションで1シリーズ制作したい。


マネキンはブランドストーリーを演じる俳優

マネキン原型作家は、映画監督が俳優に演技指導するのと似ている。

作家のイメージしてるカワイイ、クール、優しい、キュート等をマネキンに演じさせ、ショップで洋服の魅力を引き出させる。

名優はパールマネキンから。


日本でも数少ないマネキン原型作家。彼の頭の中や、日々仕事に向かう姿勢を、少しでもこのインタビューでお伝えできれば嬉しく思います。